17 juillet 2017

金子三勇士さんのピアノリサイタル

先月のことになりますが、 杉並公会堂ホールにての金子三勇士さんのピアノリサイタルを聴きに行ってきました。

おばさんの目には、どことなく微笑ましい、と言うか、可愛らしく写るイケメン君です。
三銃士のような、ミュージックのような、・・・みゅーじくん、と呼ばせてください。
前半のプログラムはオールショパン。
革命のエテュード
前奏曲「雨だれ」
幻想即興曲
ピアノソナタ葬送
ショパンの葬送はベートーベンの葬送と並んでとても好きな曲です。
どれも素晴らしい演奏でした。
各曲の演奏前に、その曲にまつわるお話。
潤いのある声と、ゆったりした調子で、楽しげにクラシックを語ってくれました。
歩き方もゆったりしていて、何だか辺りにヨーロッパ時間が流れている感じがします。
普段せかせかした都会生活者にとって、心豊かで癒される時を過ごせるのは貴重です。
後半はオールリスト。
最初のハンガリアンラプソディーを弾き始めた時、
ずーっと忘れていて埃を被っていた、自分の若かりし日の1ページの記憶が突然、よみがえってきました。
それが6番だった、と言うことすら忘れていました。
20歳くらいだったと思いますが、マイピアノライフにおいて、最も難曲に挑戦したのが、このハンガリアンラプソディー第6番でした。
父がとても好きだった曲です。
その頃、早稲田のピアノ同好会と言うところに入っていました。
そこでの定期発表会に向けて練習したのでした。
私にとっては超ハードな超絶技巧曲で、当日はとに角、最後まで弾き終るのが精一杯でした。
私が演奏する横で、おそらく最も超絶技巧が弾きこなせたであろう同好会の会長さんが楽譜のページめくりをしてくれたのでした。
何となくクールな感じの方でしたが、以外にも、私のたどたとしい演奏を弾き終わるまで暖かく見守ってくれたのでした。
今思いだすと笑える。
そう言えば、やはり、金子さん、と言うお名前でしたっけ。
あの同好会はピアノの超上手な人が集まっていて、冬、皆でスキー旅行に行ったりして、楽しかったな。 あぁ、懐かしい・・・ 
青春の1ページでした。
で、コンサートの話に戻ると、
みゅーじくんの弾くハンガリアンラプソディー第6番はBRAVO!!でした。
リーチが長くて、高い所がらバーンと叩き下ろすフォルテシモは豪快です。
昔、NHKで、確か、名曲の時間、と言う名前だったと思いますが、夕方頃、15分くらいの短い間にクラシックの名曲が流れ、ヨーロッパの風景や街並みが映し出される番組がありました。
その時、ハンガリアンラプソディーだったか、忘れましたが、ハンガリーの広い野原で若い男女が素敵な民族衣装を着て、輪になって踊っていた情景が、再び目に浮かんできました。
舞踊曲としてのリズムの取り方も絶妙な演奏でした。
そして、最後にはラ・カンパネラ。
更には、アンコール曲にもう1つ、ハンガリアンラプソディー!!!
大感激でした。 大満足。
素晴らしい演奏会、の一言でしたが、これらの曲を全部、超速、フォルテシモで弾く体力はアスリート並み?
みゅーじくん、感動の時間をありがとう!!
これから、ますます表現力が円熟して行くのを楽しみにしてます。