12 août 2014

フィレンツェのデザインホテル

花の都、フィレンツェ。
ルネッサンス期の建築をはじめ、街の色合いがどことなくフィオーレ、
花のような印象をいつ行っても感じます。

そして、普段は全く霊感など感じない自分ですが、何故かフィレンツェに
行くと、必ずゾクゾク感じるんです。 歴史に出てくる人物の霊達の
ざわめきを・・・メディチ家の人々や、ルネッサンス期の芸術家達が、
あちこち、そぞろ歩きしているのを・・・。

とても魅力のある街で何度でも行きたくなります。

どこのヨーロッパの都市に行っても格調高い高級ホテルと並んで、
デザインホテルがあり、お洒落なデザインで宿泊客を楽しませて
くれます。 フィレンツェで印象に残ったデザインホテルの1つは、
やはり、UNA HOTEL VITTORIAでしょうか。

1階は、不思議なアートギャラリーにでも入り込んだような空間が
広がります。 大きな螺旋を描いてモザイクタイルの帯が入口から
レセプションまで廻っています。

クロスステッチのお花の刺繍のようにも見えます。
繊細にして大胆。 そして、この大らかな曲線使いはやっぱり、
ヨーロッパは地中海文化系のインスピレーションを感じます。
この曲線にいつもビビビっと、来ます。 ラテンで自由奔放な
エスプリに・・・。

ファビオ・ノヴェンブレのデザインによるホテルです。
非日常的な空間に癒されます。

4 août 2014

ニュウニュウピアノリサイタル

ニュウニュウのピアノリサイタルに行ってきました。
久しぶりのサントリーホール。

パンフレットに「輝きに満ちあふれた17歳ならではの響き。」と
書いてありましたが、まさにそのとおり。
今までに聞いたこともないような音色、音質でした。
1つ1つの音はクリアなのですが音と音がくっついてとろけ合うような
円やかな響き。 弾力があり、とにかく瑞々しい。
ヴェールにつつまれた、とか、ビロードのような滑らかなタッチと形容
したくなります。 流動体がゆらめいているように流れています。
ほっそりした少年の後ろ姿ですが、フォルテはとても拡がりがあり、
ダイナミックで、ピアニシモはとても繊細で美しく、高音部はキラキラ
輝くさざ波のようです。 
最後になんと、5曲も!アンコールを弾いてくれました。
ショパンのワルツやリストのラ・カンパネラなど。
ワルツは本当にワルツを踊りだしたくなるような、とても楽しげで
軽やかなリズムでした。
超絶技巧のラ・カンパネラも完璧かつ、今まで聞いた演奏の中で
最高の鐘の煌びやかさを感じました。 終わりの加速の仕方が
すごかったです。 かつてリストが聴衆をうならせたような演奏ぶり。
観客の大きな拍手に答えて5曲も弾いてくれたのでしょうが、やはり
若さの勢いが可能にしているように思えました。
4、5年くらい前だったか、ショパンコンクール優勝経歴を持つブーニンの
コンサートを聴きに行った時、1曲短いアンコールを弾いたらスタスタ
去ってしまい、パッションが感じられずがっかりしたことがありました。

今回は久しぶりにとても感動したピアノコンサートでした。
サントリーホールを出ると、これも久しぶりに向かいにあるオ・バカナル
のカフェに入りました。

コンサート後のオ・バカナルのコーヒーはじーんとくるおいしさでした。
そして大々好きな焼きメレンゲののったタルト・オ・シトロンを注文。
冬だったら1つパクリといけますが、夏の暑さで半分いただきました。
丁度フランス人のギャルソンが給仕してくれ、すっかりパリのカフェに
いる気分でした。